大学の研究と企業の研究
ホンダがP2を発表したとき、二足歩行の研究で先行していた早稲田大学では、その完成度の高さに大きなショックを受けたそうです。大学の研究と企業の研究の差は、どこから表れるのでしょうか。私は、その原因の一つとして、修士論文と卒業論文にあると思います。論文は、独自性、新規性が必要とされ、1から2年の周期である程度の結果をださければなりません。そのため、助手や博士課程に進まない限り、5から10年の腰をすえた研究テーマができません。また、学生の新陳代謝が激しいため、スペシャリストが育っても、次の学生に引き継げないと技術が埋もれてしまいます。またロボットは総合システムのため、短期間で全体を把握するのは難しく、腕や脚のような局所的な部分の研究になりがちで、全部を組み合わせるとつぎはぎだらけになります。このような大学の研究と異なり、企業の研究は、技術者が卒業することもないため、同じチームメンバーでじっくりと深くロボット研究を進めることができます。もちろん、企業は利益を出すことが、目的のため、こういう基礎研究ができるのは、本業がしっかりした大企業に限ります。遅れて参入したトヨタと撤退したソニーは、対象的です。大学と企業は、産学協同で研究することが多くなりました。それぞれのメリットを生かして、先進的なロボットを開発して欲しいと思います。
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